名古屋の警察OBの探偵社だから信用できる
元警察官と聞くと、非常に安心できます。犯罪を取り締まる「正義の味方」である警察官であれば、不誠実な行いはしないであろうという予想が立つからです。
また、元刑事などであれば、その犯罪捜査のスキルは
一流のものであると考えられるからです。
私もこの業界に入るまではそんなイメージがあり
実際に警察OBの在籍する探偵社に在籍していた経験もあります。
社会的信用抜群の警察官が、わざわざ探偵に転職する理由とは?
しかし、実際にそんな警察OBの方々とお付き合いし、わかった事実は
私のイメージを覆すものでした。
普通に考えて
「自ら望んで、警察官から探偵に転職する人間はいない」
という誰でもわかる事実です。普通に考えてみてください。
社会的信用が抜群といえる公務員・警察官の職を辞めてまでして
わざわざ、日本社会ではまだ社会的地位が確立していない
探偵という職業に転職する人はいるものでしょうか?
では、どんな「元警察官」が探偵になるのか?
近年、警察官の不祥事がニュースなどで多く取り沙汰されていますが本来なら元警察官は、大手の警備会社などに管理職待遇で再就職できたりすることがありますが、不祥事や問題を起こして免職同然で退官した元警察官はけしからぬ話ですが、探偵になる場合が往々にしてあるのです。
それは、一般の方々の「元警察官なら安心」というイメージを悪用したものであり、たたき上げの私のような存在からは探偵のイメージを下げる存在に他なりません。
勿論、立派に定年退職するまで勤め上げ、社会貢献の気持ちから探偵社を設立する元警察OBの方もいらっしゃいますので警察官から探偵になるすべての方が、全員、なにかしらの悪行を成して警察官でいられなくなった訳ではありません。
「警察OB探偵=現役警察官と同様に信用できる…ではない」
というのは絶対的な物ではないことだけは念頭におかれておいたほうが良いでしょう。
警察の捜査力は、国家権力があってこそであり探偵調査とは別物
また、私の元上司である警察OB(刑事畑が長いエリート刑事)から
いわれ、納得したことがあります。それは…
「国の機関である警察の捜査力は、その国家権力があってこそのもの」
「多額の予算を使える警察捜査と、限られた少ない予算と時間で
結果をださなければならない探偵調査は、別物である」
…ということでした。
まず、聞き込み捜査をするにしても、国家権力の後ろ盾がある警察官は
イザとなれば警察手帳をみせて「捜査にご協力下さい」といえば、民間人の誰もが
知っている事は話しますし、協力も惜しみなくするでしょう。
それが我々、市民の義務だからです。
でも、探偵は違います。
国家権力の後ろ盾もなく、秘密裏に調査する場合は高等なスキルが
必要となります。それだけでも「警察官だから探偵としても優秀である」
という幻想は違うと気付かれるはずです。
警察は資金力が違う。民間の探偵業とは別物である
また、警察は民間の我々とは、捜査に掛ける予算規模の桁が違います。
一般の依頼者が限られた予算でだせる調査料金とは雲泥の差があるのです。
料理に例えれば、高級な食材と高級な調理設備があれば、美味しい料理が
できても、ある意味、当たり前ともいえますが、私達、探偵が扱うのは
「お腹を減らした一般人の方々が食べる普通の料理」なのです。
安くて、それでいて、美味しい料理を工夫せねばなりません。
「そのあたりからして探偵調査と警察官の捜査は別物」
…と私は複数の元刑事からそんな指導を受け感銘を受けたものです。
警察OBとしてのノウハウが探偵として無駄な物だとはいいません。
役立つ経験も多々あるはずですが、基本的には「探偵調査と警察捜査は別物」
私は個人的にそう考えています。